作文
心に明かりをてらすかんご
墨田区立二葉小学校2年 村杉 るみさん
生まれてまだ六ヶ月のわたしの妹がコロナウイルスにかんせんした。わたしが小学校へ入学する前の春休み中だった。
「どうして、まだ六ヶ月なのに。コロナかんせんだなんて。つらいよね。」
と、おかあさんがおどろいた様子だった。わたしは、「かんせんするかもしれないから。」と3さいの妹と他の部屋ですごすことになり、妹の顔をうかがうことができなかった。
コロナにかんせんしてから毎日、お母さんはびょういんのかんごしさんと電話で話しをしていた。
「おかあさん、なんで毎日かんごしさんから電話があるの。」
「赤ちゃんはね、コロナだけでなく、ねつが出てもじょうたいが悪化してしまうことがあるの。自分では、のどがかわいた、頭がいたい、気持ち悪いって言えないから、よくみてあげることが大事なの。ねついがいに様子に変化がないかなってかんごしさんがヒアリングしてくれているのよ。」と教えてくれた。その電話が終わるといつも心が落ち着いたように、ほっとした顔をしていたお母さん。みんなが安心して生活を送れるようにサポートをしてくれる場所、こうせいろうどうしょうのじょうたいかんりのシステムを通じて、妹のじょうたいをかんごしさんとお話ししたそうだ。
わたしは「いつになったら、妹のかわいいえがおがみられるのかな。いつまでコロナウイルスとたたかうのかな。」と気になることがたくさんあったので、お母さんにたずねた。
「明日も電話が来るから、かんごしさんの時間が取れれば、直せつお話ししてみて。」と言われた。
次の日、お母さんの後に話しをする時間をもらうことができた。
「妹ちゃんもがんばっているからね。お姉ちゃんたちがずっとしんぱいしてそうにしているとなかなか元気をもらえないから、元気に楽しくすごしてね。」
かんごしさんは、妹のじょうたいをかんりするだけでなく、わたし、お母さん、家族によりそい、安心をあたえ、心に明かりをてらしてくれた。わたしがびょうきになった時には、電話で話しをしていたかんごしさんに会うことはできるけれど、今はできない。それでも、あたたかい言葉で、心をつつんでくれるかんごしさんは、となりにいるようなそんざいに感じられた。わたしは、今まであいまいだったゆめが、その時はっきりめいかくになった。あたたかいかんごをていきょうするかんごしになると決めた。
講 評
しょうらいのゆめがめいかくになったと、力強くせんげんされていて、とてもたのもしく感じられました。妹さんのかわいいえがおは、その後まもなく見ることができるようになりましたか? すてきなかんごしさんに出会えて、よかったですね。文字も大変力強く元気に書けていて、心に明かりをてらしてくれるような作文になっていました。